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翻訳白書 - 通訳準備の裏技

翻訳白書 > 通訳準備の裏技

通訳で成功するか失敗するかはすべて事前準備によります。通訳が1時間だけでも準備が4時間か1日かかることは全然珍しい話ではありません。仕事の種類に適応するために準備の仕方も合わせなければなりませんが、下記のヒントはほとんどの場合で役に立つでしょう。

資料チェックリスト

まずは資料をもらっておくこと。英語も日本語も完成した形であれば最適ですが、両国語で完全な資料がない場合がほとんど。しかし、未完成でも早めにもらった方が役に立つことを先方にきちんと伝えておいたら作成中の資料を早めにもらえることが多いです。

また、もらった資料は必ず保管しておくこと。また同じような仕事を頼まれるかもしれないので、同じ資料を何回ももらうのがプロらしくない。

  • 出席者名簿:出席者全員の名前・性別・所属・役職名が書いてある資料。これだけは必ず両国語でもらっておく。
  • 重要出席者の詳しい情報:自分が付いていく人など、たくさん話しそうな人がいれば、略歴、出身地域、現在地への訪問履歴、この旅行の他の訪問先などを教えてもらう。
  • 旅程:何時にどこに行くか、そこで何をするかが確認できる資料。これを使って場所の固有名詞などを調べること。
  • 読み原稿:開会式等で挨拶を通訳する時は原稿があればもらっておくこと。原稿がなければなるべく挨拶する人と2~5分程度の打ち合わせをし、何について話すかを確認すること。
  • 施設、団体の説明:施設ならそこに何があるか、どのような特徴があるか。団体ならどのような目的でどのような活動をしているか。企業なら主な商品など。
  • 食事のメニュー:食事がある場合(特に相手の国で珍しい料理の時)はあらかじめメニューをもらっておき、どう説明するかを考えておくこと。

研究しておくこと

先方からもらう資料以外に自分で研究しなければならないものもあります。

相手の国に関する情報

歴史、主要都市、政治、経済、時事に関する情報。地図を印刷して地理をつかむ事も便利。ことわざや聖書・孔子の引用など、文化にも対応できることが上手な通訳のコツのひとつ。

施設・団体の基礎情報

資料をもらわなかった時やもらった資料だけでは足りない時は自分で施設や団体について調べる。日本の大きい団体や施設なら両国語のページはインターネット上にあることが多いので、googleですぐに分かる。日本以外の施設なら日本語のページがない場合が多く、その時に日本にある似たような施設や団体のページを探して、そこから用語などを調べると便利。

専門用語

どんな仕事でも専門用語が出る確立はほぼ100%。もちろん、自分の専門分野で働くのは理想的だが、馴染みの少ない分野で働くこともあるので、その場合は専門用語を調べなければならない。googleをはじめ、インターネットを探せば見つかることが多い。ただ、googleで探せば日本のサイト(.co.jp)ばかりに現れる表現は要注意。

  • ネット辞書
  • NII論文情報ナビゲーター:学術論文がたくさん集まっているサービスで、序論は英語でも日本語でも書かれていることが多い。
  • proz.com:翻訳者のためのコミュニティーサイトで、翻訳に困った用語を聞けばその分野を専門とする翻訳者は答えてくれる。

単語リスト作成・暗記

通訳の仕事をする前にどのような内容が出てくるかを判断し、単語リストを作るのが必要不可欠です。もちろん色々な作成方法はありますが、まずこのようなことをすればそれから自分に合った準備法が分かってくるでしょう。

  1. もらった資料を読みながら声を出して通訳していく。日英か英日、一方だけを担当する場合は原言語の資料だけ、両方を担当する時は両国語の資料を見る。
  2. すぐに訳せなかった単語・句・固有名詞があれば、それを紙の左側にメモしておく。簡単な単語でも分野によって独特な言い方があるので、簡単な言葉でも一応書いたほうが良い。
  3. 資料1枚ずつなどの区切りを決めて、そこに達したらメモに書いてあるものの訳語を調べて、ページの右側に書く。
  4. 資料を読み終わったらメモに書いてある単語を単語カードに書いて、連取する。
  5. なかなか暗記できない長い団体名などは特別な単語リストに書いておいて、通訳現場に持っていく。
写真:クリエイティブ・コモンズ・ライセンス資料 (ifindkarma)、地球儀 (sarchi)、単語カード (drcw)の写真を提供してくださったflickrのユーザーに感謝しております。
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